心の指針ルーレット



【人間の成長】

若い頃はとにかく、
勤勉によく勉強することだ。
多くの知識を、
正確に早く学び、
頭脳を鍛えることだ。
聡明で、才智に優れ、
弁が立つ人間になることを目指しなさい。

しかし、それで満足してはいけない。
能弁の秀才は、器量が小さくなりがちだ。
それではリーダーとして充分ではない。
気持ちを大きく持ち、
朗らかで、小さいことにこだわらない、
さっぱりとした性格をつくりなさい。
磊落(らいらく)で、豪放な人格を目指しなさい。
きもったまを太くするよう心がけなさい。
これが二番目の心がけだ。

そうして、三番目に目指すべきは、
深沈(しんちん)として、物に動ぜず落ち着いた性格、
重々しく、しっかりとした人格を練ることだ。
大人物となることを目標としなさい。
深沈厚重(しんちんこうじゅう)なる人物となりなさい。

人物は、深沈厚重を第一位とし、
磊落豪雄(らいらくごうゆう)を第二位とし、
聡明才弁を第三位と認識せよ。
(呂真吾・『呻吟語』)

(心の指針106)

ルーレット回転