
心の指針ルーレット |

【仏の心】
人として生まれて、
人ならぬ境地に達する。
良き牛は、
他の牛と同じ餌を食べ、
同じ川の水を飲んで、
栄養価の高い乳を出す。
何か特別な才能があったわけではない。
何か格別の努力があったわけではない。
ただ黙々と牧草を喰み、
群れの中で、
生きてゆく智慧を考え抜いたのだ。
来る日も来る日も
自己の向上と、
他の牛たちの幸福とを、
ひたすら考え続けたのだ。
心には平和があって、
天からは光が臨んでいる。
嵐の日には、
群れを守るために、
横なぐりの雨風を受けとめた。
狼に狙われた夜には、
力の限り突進を繰り返したこともあった。
今、仔牛たちが、
うららかな春の陽射しの中で、
幸福な未来を夢みて戯れている。
今にして思う。
いつも志は、未来への夢の中にあったのだ。
(心の指針124)
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